期限付きのWEBサイト制作がひと段落し、次なる作業に勤しむ昨今。
なんの作業をしているかといえば、何を隠そう実家内のお引越し&大掃除!
なぜそんなことをしているのかって?
来週からお嫁さんが来るのだよー!
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新しい家族と、イチからお部屋作りしたくてね。
俺が普段使っている実家母屋の向かいにある離れ、10畳の部屋をほぼスッカラカンにリセットするんだ。
二人で一緒に引っ越してきて、まさにこれから暮らすんだぜって状況にする。
ついでに開かずの棚を開けたり、部屋中の埃を掻き出したり、何と言っても断捨離ができる☆
そのまま実家内に居座り続けることはしない。
うちの家族と同居ってのは何かとストレスになるだろうから、別の場所に新居を建てるつもり。
長いことうまくやっていくには適度な距離感って大事よね。
この10畳の部屋はそれが完成するまで、愛が溢れる仮住まいになるわけだ♡(ひゅー)
さて、これから作る新居。
金も無いのにどうやって建てるか?
YES!もちろん廃材で建てちゃうさ!(yamaanLODGE同様)
yamaanLODGEについてはこちら。
そんなわけで今年の初夏から情報を頼りにコツコツと廃材をコレクション。
6月上旬:古民家の解体現場へ突撃。
築65年ほどの古いお宅でした。
立派な神棚があった模様。
解体前の家屋からは様々な古道具が出てくる。
俺、こういうの大好き!ウホー!
…と喜んでキープしていると、ここのおばあさんが近寄ってきた。
『これはなぁ、ここに嫁に来た時に義父が私のために手作りしてくれたんだよ』
俺はハッとなった。
「あの、すみません! もし大事なものでしたらお返ししますよ!」
すると、おばあさんはいやいやと首を横に振り、悲しそうな表情を浮かべて語りはじめた。
『うちの息子や孫からすれば、これは一切価値がないんだって。新しい家には置くところもないし、何よりもこれらは必要がないんだとさ。時代の流れだ。私のような年寄りが意地を張ってもしょうがない』
俺は涙が出そうになるのをこらえて言った。
「私はこれをどこかで売り払うリサイクル業者ではありません。ただ、これがステキだなって思って、受け継いで使いたいなと思ってます。大事に使いますよ」
おばあさんはニコリと微笑み、深々と頭を下げた。
『よろしくお願いします』
俺はね、こうして廃材を引き取るのを使命だと思っている部分がある。
古いものは先人の想いや手仕事、時間が詰まってる。
俺はそれを受け継ぎたいんだよね。
埃を払いながら、その技の細かさ、工夫に気付く。
改めて日本人ってステキだなって思う。
家屋の中心部を支える太い柱は、釘などの金属を使わない、木材だけで組まれていた。
床下はコンクリートではない。これまた自然の石で支えられていた。
石膏ボートを剥がすと、そこには何ともレトロな壁が姿を現した。
土壁と漆喰。細かくして水を加えれば再利用が可能。
藁と土。すんなり土に還る、環境にも優しい素材。50〜60kgくらい頂いた。
柿渋が塗られた床板。(なるべく壊さないように剥がすのは大変だった)
ここまでの色になるには相当な時間が必要だろう。
物だけでなく、時間も頂いたようなものだ。
いよいよ重機での解体が始まる。
壊すのはあっという間だ。
大きな音を立てながら、圧倒的な力に屈する家屋。
家がなくなり、瓦礫の山が出来る。
さぁここから使えそうなものを探す。
不安定な足場は雨で滑るし、むき出しの瓦礫からは釘やとがった木片が顔をのぞかせる。
集中力/筋力MAXで使えそうなものを引きずり出す。
うおぉぉー!嫁と住む家ぇぇー!
心で何度も叫びながら、柱や梁を取り出しては寄せていく。
お嫁さん、そしてあのおばあさんが力をくれる。
yamaanに移動。積み降ろし。
雨の中、ぐしょぐしょで作業したため、靴はとんでもない異臭を放っていた。
天日干ししながら、強い香りの植物:ヘンルーダをむしって靴に突っ込んだ。
7月上旬:民家の解体かと思いきや隣の小屋に手つかずの木材を発見。
再び解体情報をゲットした俺は、十和田市へ急いだ。
すると住居のとなりの小屋にあった、手つかずな大量の4m角材を発見。
多少加工しにくい形状ではあったが、立派な角材には変わりない。
同町の果樹農家さんから大きなトラックを拝借。
4mもの角材がラクラク載ってしまう。
スゲェ… 物理的な感動がある。
yamaanの敷地内に降ろす。
一気に金持ちになった気分。
これだけあれば余裕で家が建つ。
こちらでは解体現場に立ち入らずして、お目当の木材をゲットできた。
前月の廃材も合わせると、敷地内はほぼ廃材で埋め尽くされた。
これからこの材料たちを、お嫁さんと相談しながら加工していくのが楽しみだ。
8月上旬:バスタブと洗面台をゲット。
家を新築し、以前に使っていたものを頂戴した。
バスタブは保温性抜群の大理石☆
撮影するのを忘れて、カバーしちゃった。すみません。
8月下旬:田子町での解体情報
突然、ケータイが鳴った。田子町で近々解体するお宅があるらしい。
俺の車に積み込めるだけ積んできた。
時代の流れとともに消えていった手仕事の結晶である。
実に風情がある。
鹿の頭の剥製も頂いた。
お目当はこのツノだ。扉の取っ手にもなるし、削って磨けばナイフにもなる。
この鹿を積んできて、バックミラーを見た時はビビったね_笑
気づけばこの夏、一気に廃材長者になった俺。
最後に、廃材搬入に助っ人くださった、十和田市の柿野さん、ススムくん。同じ南部町のタニナイ先輩、ECKくん、俺の弟オサム、田子町のカッちゃん、ありがとう!!
新居ができたら優遇させていただきますm(_ _)m!
よぉーし、お嫁さん! カモーン!
※ そちらのレポートも近日公開予定!